ピンポイントの精度

用途別適用事例:カテーテルの先端加工

誘導加熱は、無菌が不可欠の医療用機器にクリーンな加熱を提供します。
精密さや信頼性が要求されるカテーテルの先端加工や注射針の溶着には、非接触かつピンポイントの精度で小さな領域を加熱する誘導加熱(IH)が適しています。

カテーテルの先端加工

カテーテルチューブに丸みを帯びた先端を形成することにより、身体組織への損傷を最小限に抑えた人体への挿入(低侵襲外科治療)を可能にします。
カテーテル先端加工用の金型は、通常小さなステンレススチールで作られており、ブラス製の水冷ジャケットに収まっています。
誘導加熱でこの金型を加熱することにより、金型の熱が、挿入されたポリビニールチューブを溶かし、型に流し込み、成型されます。チューブにはワイヤを入れ、成型中に先端が塞がるのを防ぎます。

一貫性のある加熱と型への流し込みを維持するためには、精密な温度制御が極めて重要となります。
金型の温度測定には赤外線放射温度計を使用し、その信号を誘導加熱電源にフィードバックすることで、加熱が制御されます。

SUS注射針のニードルハブへの溶着

注射針のような極小物の加熱は、今まで誘導加熱(IH)では不得意な分野だと言われてきました。
アロニクスでは高周波アンプを使用することにより、この課題をクリアしました。
高周波アンプを使用してMHz帯の高い周波数を印加することで、極細の注射針(SUSパイプ)を瞬時に昇温させ、ニードルハブに溶着します。
誘導加熱により、非接触かつ再現性に優れた加熱を短時間に行うことができます。

誘導加熱活用による利点

  • ピンポイント精度を実現する小領域への精密な局所加熱で、厳しい製造公差に対応
  • 加熱サイクルの高速化により生産速度を向上
  • 再現性と信頼性の高い加熱で不良率を低減

カテーテルの先端加工のアプリケーションノート

カテーテルの先端加工のアプリケーションノート(適用事例)を準備しております。
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