急峻な加熱で大量処理を可能に
焼き嵌めは、二つの金属部品の一方を片方に挿入して非常に強い接合を得る方法です。
加熱は一方の金属をもう一方より収縮させるか膨張させ、二つが機械的にホールドする圧力や締め付けを起こします。
多くの適用事例は、外径のあるシャフトともう一方はギアやステアリングナックル、ワッシャーなど内径のあるものです。
内側の穴を均一に加熱することで穴のサイズを広げることができ、シャフトは簡単に拡がった穴の中に入れる事ができます。
冷却すると、穴が元のサイズに縮み、摩擦力が強い接合を生みます。
誘導加熱(IH)の焼き嵌め適用事例動画
焼き嵌め処理
一般的に焼き嵌めではワークを約150 ~ 300 ˚C (300 ~ 500 ˚F ) まで加熱します。
これは、ワークの金属組織を変化させることなく挿入できる程度に膨張させるのに十分な温度です。
よくある問題点
- ハウジングの内径とシャフトの外径の精度が悪く、冷却してもフィットしない
- 挿入の際、アライメントがとれていないため、シャフトが正しい位置に納まらない
- 接合面が汚れてしまう
上手な焼き嵌めのこつ
- 長い時間をかけて十分に加熱すれば、温度は均一になり十分に膨張します
- ハウジングにスムーズに落とし入れるために、アライメント治具を使用します
誘導加熱(IH)活用による利点
- 局所加熱:ワーク全体ではなく、必要な場所だけに熱が向けられ、歪みを最小限に抑えます。
- 急峻な加熱:加熱の急峻さが大量の焼き嵌め製造プロセスに最適です。
- 優れた再現性:毎回同じ結果が期待できます。 したがってプロセスが決定されると、何度も繰り返すことができます。これにより、製造プロセスの自動化にも非常に役立ちます。
- 無炎加熱:作業員の安全上の利点を提供し、作業環境への暑さの影響を抑えます。
焼き嵌めのアプリケーションノート
焼き嵌めのアプリケーションノート(適用事例)を準備しております。
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